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2009年1月2日金曜日

脳と仮想

茂木健一郎

【引用P73-74】一見逆説的なことに、すぐれた芸術作品には、どこか、人の心を傷つけるところがある。人は、芸術作品に接することで、積極的に傷つけられることを望むとさえ言えるのである。(中略)その瞬間に、何かが自分の奥深くまで入り込んできたような気がする。ああ、やられたと思う。そのときの感覚が何時までも残り、脳の中で、何らかのプロセスが進行しているのが感じられる。その過程で、世界について、今まで気づかなかったことに気づかされる。優れた芸術は、そのような形で、私たちの心を傷つけるのである。

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