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2007年12月3日月曜日

ユリイカ EUREKA

卒論やるつもりが読み耽ってしまった。

同名映画のノベライズ。
映画あってのこの作品という印象。
細かい設定が饒舌に語られる。
演出メモみたいに感じた。
やはり映像作家なのだ、青山真治は。

2007年12月2日日曜日

佐賀のがばいばあちゃん

駄作すぎて自信がついた。
説明台詞、唐突な展開のオンパレード。
子役も下手、吉行和子もがばいばあちゃんやるには品があってだめ。
もっと野蛮な感じだろうな、がばいばあちゃんってのは。
ユリイカ見た後のせいもあるが、ワンシーンごとの緊張感のなさが特に目に付いた。
ユリイカが、青山真治がすごすぎるのか。
あの映画は塩狩峠の言葉を借りれば「腹にこたえる」作品だったな。
しかしながら一方でこれだけくだらない映画と脚本が商業向けに作られている現実。
俺でも、いや俺のほうがいけるんじゃないかって思った。
脚本家の人は以前読んだ「久世塾」にも出てた山元清多って人。 (後で調べたら島田洋七もだった)
演劇畑のシナリオライターで岸田国士賞取ってるんだって。
権威ってのに振り回されないようになりたい。
あとは作品を書かなきゃ。
口先だけでは評論家になっちまう。

2007年11月30日金曜日

塩狩峠

三浦綾子。
中盤まで、展開の面白さに引き込まれた。
しかし、次第に信仰への芽生えの話になってしまい、クリスチャンでない自分には興味が薄れていった。
でも事実を基にしていることをあとがきで知る。
ならば、こういうのもありだな。

2007年11月29日木曜日

EUREKA

@早稲田松竹

三時間半。
長い。
長いが、確かに途中飽きたが、それでも魅入ってしまう。
素晴らしい。
たけしに通ずる映像美。
セリフが少ないのがいいな。
セリフってのは所詮ウソだから、話せば話すほどウソになるってこと。
印象的なシーンが結構あった。
トントンとノックしてコミュニケーションとるとことか、あんちゃんをチャリの後ろにのせてグルグル回るとことか。
いとこの兄ちゃんの存在感が本当に良かった。
なんていうの、こういう旅に出るやつって好きだ。
ロードムービーってやつ。
ただオチが煙にまかれた感じ。
あと役所がセキしまくってた意味(結核?)

HELPLESS

@早稲田松竹

青山信治監督。
田舎の風景が好きだな。
あのヒッチハイクの旅でSAに向かう時に見た風景だ。
淡々と流れる時間。
変な感傷がなく暴力もドライ。
下手すると学生が撮りそうな安っぽい作品になってしまうが、そこら辺は劇場で公開されるような作品とギリギリのラインといったところ。
展開にオチがあったかは微妙だが、個人的には好きな作品

2007年11月26日月曜日

私は世界で嫌われる

ビートたけしのエッセイ。
再々読(くらい)。
ヴェネツィアで賞取ったあたり。

あの夏、いちばん静かな海

音楽聴いただけで泣きそうになり。
もはや条件反射。
すっかりファンだ。
これじゃあ批評ができないよう。

2007年11月24日土曜日

百鬼園随筆

内田百聞。
内容は借金とか学校(法政・士官学校)とか。
擬古文調のは多少面白かったが全体的にはいまひとつピンと来なかった。

2007年11月23日金曜日

陰日向に咲く

あっという間に(一時間半)で読んだ。
プロットがしっかりしていて安心して読める。
芸人だけあってネタ的要素が面白い。

『坊ちゃん』の時代第二部秋の舞姫

文学と漫画が見事に調和している。
今回は森鴎外が主人公。
なにより二葉亭四迷が魅力的だ。
これまでは単に言文一致のさきがけという知識しかなかった『浮雲』を是非読んでみたくなった。
このシリーズは第五部まである。全部読みたい

まあだだよ

黒澤明遺作。
最近、内田百聞を読んでるから観た。
ひどく老いた。
駄作もいいとこ。

(追記)
とはいえ、これを観た数日というものの、「オイチニ」の歌が頭の中を流れてしょうがなかった。

2007年11月22日木曜日

漫才病棟

再読。
ビートたけし芸人修業時代の話。
こんだけ切羽間って夢中で生活しているのに客観的に自分やその周辺を捉えられているのがすごい。
冷めているようでも物事の外にいるわけではなく主体的で、その辺の切り替えがすごいなって思う。
そしてそれの記憶力。
その場の雰囲気がよく出てる。
会話とかのディティールが優れている。

2007年11月20日火曜日

ハンナとその姉妹

どことなくウッディアレンと古畑は似ていると思った
ユーモアとか

2007年11月18日日曜日

2007年11月16日金曜日

タロットカード殺人事件

@立川シネマシティ
小さいけど、こじゃれてていい雰囲気だったな。
まさにおしゃれなヨーロッパ映画向けといった感じの。

面白かった。
オチはひどかった

流れる

成瀬已喜男監督。
まおさんのオススメで観た。
落ち目の置屋の話。

今昔物語(上下巻)

水木しげるの漫画。
オチが死んだり、やるとちんこなくなっちゃったりなかなかくだらなくて面白い。

落語と私

再読。

2007年11月15日木曜日

2007年11月14日水曜日

DOLLS

@西新井TOHOシネマズ

これで観たのは三回目。
ストーリーもちぐはぐな感じが。
らしくない。
映像美は素晴らしいが…。

なんだか素人くささが目立ったな。

生物と無生物の間

福岡伸一。

後半はちんぷんかんぷんだったな。

専門的すぎた。

文章は詩的な表現があって、それはなんか受験の時に読んだ英文っぽくて、こいつ外国かぶれなんだなと思ってしまった。

土方歳三 最後の一日

なんか退屈。
というのもやはり、司馬遼太郎の「燃えよ剣」から入ったせいもあるが、土方には「喧嘩師」的なものを求めてしまう。

新撰組!10-13

ようやく観終わった全49話。
二週間近くかかりました。

土方が全然鬼副長っぽくない。
泣くのもどうかと。
三谷に暴力的なキャラは描けない。
近藤も妾を抱えることに対しての人間くささとかを出して欲しかったな。
キャラが類型的であり、歴史上の人物を描くのに筆力不足。
ただ、創作である捨助(中村獅童)は非常に良かった。
新選組ものとしてはイマイチでした。

2007年11月9日金曜日

トリック劇場版2

ストーリーがめちゃくちゃだ。
サスペンスだし、「トリック」ってタイトルなんだからもう少しオチつけるのは論理的であって欲しい。

2007年11月8日木曜日

五反田団「生きてるものはいないか」

@アゴラ

面白かった。台本も買ってしまった。
今まで三回くらい五反田団を観ていてイマイチぴんとこなかったが、今回はビビっと来た。
役者が18人もいたがストーリーはわかりやすく、上手く使われていたと思う。
たぶん暇なときかなんかに役者が作ったであろう小ネタが効果的だった。
なにより今回は遊び心を感じた。
遊び心は大切だと痛感。
変な歌がかかりながら死ぬ時にはとてつもなく笑った。

2007年11月7日水曜日

新撰組!6-9

山南さんが死ぬ辺りはすごい密度。あれだけシリアスに、切ないシーンの連続は素晴らしい。その後の回は打って変わって三谷十八番のシチュエーションコメデイ。なんかここにきてようやく本領発揮の気がした。単に俺が、コメデイなんだこれ、と思い始めただけなのかもしれないが。
しかしなんでこんなに顔のアップショットばっかなのか。テレビドラマってこんな感じだっけか。

燃えよ剣(下)

再々読

2007年11月4日日曜日

「坊ちゃん」の時代

夏目漱石が「坊ちゃん」を作るまでを描いた作品。
漫画。
明治時代の空気感が感じられた。
文学とは娯楽ではなく、人生だ。

2007年10月31日水曜日

新撰組!2-5

同時並行で読んでいる司馬遼太郎「燃えよ剣」との違いに少々戸惑いを覚える。
どれが史実なんだ。
しかし、何が事実なんてのは関係がない。
ドラマもとい歴史自体が、フィクションであり語り手による恣意が介入するからだ。

しかしながら芹沢鴨の描き方に疑問が残る。

三谷のこだわり、アテ書きではどうしても人物が小さくなってしまう。
そして人物の背景が見えづらい。
歴史物における、欠点といえばこれだ。

2007年10月29日月曜日

狐狸庵閑話

遠藤周作エッセイ
好きだなこのぐうたら親父
インテリや前衛といった気取ったものに対する風刺が面白い。

蝦蟇の油

黒澤明自伝。
感情の豊かな人だと思った。
とても面白かった。

「薮入り」「嵩徳院」

三遊停円朝
最初に聞いたせいもあるのか弟子の円楽版のほうがぐっときた

志ん朝
うえに同じ

2007年10月28日日曜日

あのひと

再読。
ビートたけし小説
将来の道に悩んでる自分にとって切実だった。

2007年10月26日金曜日

新撰組!1

テレビドラマの勉強とと幕末のおさらいのため全部見よう。
さすがは三谷。
そつがなく、頭がいい。

ALWAYS三丁目〜

クソ映画
ゲス
テレビドラマの手法…盛り上がるところが多すぎる。
こんなんで泣くやつとは生涯わかりあえないだろう

2007年10月12日金曜日

午前3時50分

再読。

ビートたけし
吉本隆明、そのたエセインテリ・文化人をばっさり
溜飲がさがる。
ベストギャグは、フォーク歌手は琵琶法師みていなもんじゃねえか

2007年10月10日水曜日

猿の惑星

リメイク版、監督ティムバートン。
前のやつのほうがよかった

2007年10月9日火曜日

パッチギ

定番、パターン化
青春か。はあはあ。

創価学会

創価学会の実体を、中立的立場から解析しようと試みた本。
事実関係の整理がよく出来ていた気がする。
信仰ではなく利害で結びついているのでは、という言葉が印象に残った。

その夜の侍

THE SHAMPOO HAT第21回公演@スズナリ。

ひき逃げで妻を亡くした夫。
犯人に復讐しようと決意する。
その決行日までの三日間を描いた作品。

夫役の赤堀さんと犯人役の野中さんの演技がものすごくよかった。
特に野中さんのほう。
あの凶暴性、たけし映画「3-4x10月」を見た時に強烈な衝撃を受けたたけしの演技並みに素晴らしかった。
人間の奥に潜む凶暴性をさらけ出した感じ。
粗野な感じもいい味出していた。
真実はラディカル。
甘ったるい芝居よ、さらば。

2007年10月4日木曜日

MW1,2(完結)

手塚治虫。
「奇子」もそうだが、手塚のこういったピカレスクものが好きだ。

リトルダンサー

カット割で唸るとこがいくつかあった。
ストレートな感動作。

2007年10月2日火曜日

草野球の神様

ビートたけし短編小説集
「約束」って作品が秀逸

山下清展

@上野の森美術館。
素朴さが本当にいい
ヨーロッパ観光地を描いた水彩画が特に素晴らしかった。

2007年9月30日日曜日

少年

ビートたけしの短編三つ
「おかめさん」ってやつには思わず涙

2007年9月20日木曜日

サンプル「カロリーの消費」

@三鷹

みつきさんが絶賛していたので見にいった。
青年団出身の劇団。
場転が多く、またそれが椅子とか運んじゃったりするんで興ざめしてしまった。歌を探す少女のようなファンタジー的要素もあり、基本的にキャラに生活感がなくリアリティがないので、俺好みではなく飽きてしまった。
ラストはなんか英語の歌を歌ってたが、何だったんでしょう。
思わせぶりにして煙にまかれた感じ。
アフタートークがあった。閉鎖的な感じがして気持ち悪かった。

場外乱闘

ビートたけしエッセー
芸人論が興味深い

2007年9月19日水曜日

HR2

中国人ホイさん(生瀬勝久)が面白すぎる。
あと、田淵ジョー(古田新太)もすごい。
三谷幸喜って本当にすごい。

2007年9月14日金曜日

ブラック・ジャックによろしく5-8

がん治療編。
最後には泣いてしまった

アラバスター1、2(完結 )

手塚治虫

ブラック・ジャック1

二度目だが素晴らしく面白い。
もう一度、全部(確か17巻まで)読み返そうと思った。
去年脚本を書いた時にも手塚にハマッたが、やはりそのストーリーテリングには圧倒される。
いろいろアイディアも湧いてくる。
手塚さん心の底からありがとう。

ブラック・ジャックによろしく1ー4

絵がリアル。
非常に重たいテーマを扱っているのだがとても読みやすい。
セリフも少なめで、なまけものの俺にはありがたい。
セリフのキレも抜群。
昨年、全部読んだけどまた読んじまった。
ただ、なんだか読後はとても疲れる。

2007年9月9日日曜日

ちゃらさん7

途中まですごくよかったのに、最後文也君の木の近くて結婚しようって言うとこは唐突過ぎて正直笑ってしまった。

2007年9月3日月曜日

HR1

三谷幸喜のシットコム。
脚本を書く時にはいつも観てしまう

火車

宮部みゆき。
600ページ弱の長編だが、全体的に精巧な文体は一貫しており、内容に関してもクレジットという現代に巣くう闇を予め知識が無くてもすんなり理解できるよう描かれている。ただやはり丁寧すぎる面もあり冗長な気がしないでもなかった。

奇子(下)

手塚治虫。
めっちゃおもろい
ドロドロ

2007年9月1日土曜日

そういうふうにできている

さくらももこの自らの妊娠・出産の手記。三谷幸喜のエッセイに似て、テンパる自分を冷静に描いてて面白い。
脱力系ってやつだな

2007年8月30日木曜日

大暴走

手塚治虫。
短編四つ。
三つ目の「ワレワレは地球人だ」みたいな東南アジアの原住民を取材する話が面白かった

ちゅらさん6

何回も泣きそうになってしまった。
何度も「エリイがんばれ」って思った。

2007年8月29日水曜日

眉山

さだまさし著。
歌でもそうだったが人生の機微を描くのがうまい。舌を巻く。
しかし、その世界観には違和感を感じてしまう。
善人の息苦しさというか背筋を伸ばしたまま生きることを強制されているようでどうも疲れてしまう。そして人間の醜悪さというかそういった負の面を描いていないため、その善が一方的でどうしても空々しさを感じてしまう。

笑うな

筒井康隆短編集。
前半のニページくらいの短編がブラックで面白かった

2007年8月25日土曜日

2007年8月24日金曜日

めまい

ヒッチコック。
何度も眠りに落ちてしまいよくわからんかった。

久世塾

久しぶりに「いい本」に出合った。
文学的に素晴らしいとかではなく、自分の人生においてインパクトを残したという意味での「いい本」である。
テレビドラマの脚本家という職業。
一話に一晩で仕上げるという過酷な世界。
魅力的に見えて仕方ない。
まずは書くこと。
それしか未来はない。
他にも脚本を短期間で仕上げることによる「勢い」など多くのことを学んだ。

2007年8月18日土曜日

手塚治虫「人間昆虫記」

女性の器用さの善さ悪さの極地的に描く。
中学生の頃に良く思ってたことの女性像(女の人って何で平均的に優秀なんだろう)への解答が出された気がする。
女って怖い、結局それを思った。

2007年8月16日木曜日

旅、終わる

早朝に阿佐ヶ谷に帰宅。
ちょうど2週間の旅が無事に終わる。
結局室内に止まったのは二日だけ。ほぼ全て野宿。
ああ、いろいろありすぎる。
つらつらと。
・マイナーな鳥取にいけたのは良かった。
たぶん二度といかないだろう。
・阿波踊り、特に女性がいい。
あの藁かぶってるヤツ。
動きがとても艶があって、なんか江戸の町人の娘みたいな感じがした。
祭りってのは女の子を何倍もかわいく見せる。
・個性がないほうが女の子は魅力的に見えるのではないだろうか。
・金がなくても、本は読みたい。
そのことを痛感。
抑えた方だが三冊は読んだ。
「人間革命」の文庫をブックオフで買ってしまったのはなんでだ。
・そして何より旅は出会い。
人はそれぞれ自分の現在位置というものがあってそこで生きている。
そりゃいろいろな価値観がある。
当たり前だが、それに生でぶつかっていろいろ考えた。
・あれほどダメだししてたのに最後ついにウトウトと寝てしまった。
気休めだが、園原君が寝ている瞬間を見たのでオアイコとしよう。
・SAのテレビでちょうどやっていた尾崎豊のドキュメンタリーには運命を感じた。
しかもよりによって番組の締めが「シェリー」。
涙が出そうなくらい感動してしまった。